「暑い暑い」
挨拶以上によく口にする言葉。
わたしも毎日口にするが、おそらく市街地に住んでいる人と比べたらわたしの家は涼しい方だろう。
なんせ山の麓で亀岡駅周辺よりも標高は高く、家の周りは田んぼで囲まれている。
天井をぶち抜かれた古民家は屋根まで4mほどもあり暖気ははるか頭上にある。
とはいえそんな家だからこそエアコンを使わない。
だから扇風機にあたりながら「暑い暑い」とつぶやくことになる。
近ごろ、朝起きて顔を洗うときに日本手ぬぐいを一枚取り出す。
今日の図柄は「大相撲四十八手」。
まずは顔を洗ってこれで拭く。そのあと頭に巻いて作業開始。
休憩時間には汗を拭う。
あまりカラカラにしておくと不潔なのと臭ってくるので外の水道で絞り、ひんやりしたおしぼりにしてまた汗を拭う。これがけっこう気持ちいい。
その濡れた手ぬぐいを頭に巻いてまた作業にいそしむのである。
あまりに暑いので午後は作業をしないことにしている。
午前の作業を終えるとさっとシャワーで汗を流すのだけどここでも手ぬぐいの出番。
せっけんをつけてもんでやると使い古した手ぬぐいは泡立ちがよい。
なめらかな泡の塊で体をあらうとさっぱりする。
しっかりすすいで絞り上げて体を拭き上げる。
さらにすすいで絞ったら裸の上半身の肩にショールのように羽織るとひんやりして気持ちいい。
しばらくはこの状態で扇風機に当たると汗もすっと引いていく。
手ぬぐいは濡れたところで生地が薄いので乾きが早い。その乾くときに熱を奪っていくので涼しいのだ。
服を着た後も濡れた手ぬぐいはまだ使う。
事務仕事の間は首に巻いたり、頭から垂らしたり、ほっかむりしてみたり。
扇風機と併用するとすごく涼しい。
乾いたらまた絞る。
こうして夏の一日中手ぬぐいは手放せないのである。
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