缶切り

誰しも幼少期に缶詰で指を切ったことがあると思う。
つい先日私も久しぶりに缶詰で指を切ってしまいました。


昔の缶詰は「缶切り」で開けるもので「缶切り」でキコキコと切り進んで開けたものです。
小学生のころサバイバル術の本などを読むのが好きだったものだから、サバイバルツールというカード型のものや、十徳ナイフをよく持ち歩いていたのですが、そういったものにも必ず「缶切り」がついていました。素早く開けるにはちょっとしたコツが必要なので、慣れてないとうまく開けられないかもしれません。


しかし、いつごろか缶詰も利便性が増して、この「缶切り」を持たなくても開けられるよう、そして素早く開けられるようにプルタブ型が主流になりました。
ツナ缶などは100%プルタブ型ですね。だから近頃の子どもや若者は「缶切り」を使ったことがないかもしれません。
「缶切り」で缶詰を開けると缶のふちはギザギザになります。漫画で出てくる開いた缶はそんな感じですよね。
缶の奥に残った内容物をとろうとしたとき、または缶を洗浄するときにうっかりこのギザギザ部で指を切ってしまいます。
この手の切り方はプルタブ型でも同様で、缶詰による怪我の大部分はこういうときではないでしょうか。ちょっと手をつっこんで動かしただけでスパーっと。


でも私の今回のケガは初のパターンでした。なんとプルタブ型の蓋を開けるときに蓋で切ってしまったのです。
左手で缶を固定し、右手でプルタブを開ける。蓋を開けるときに真っすぐ引くのではなく少しねじるようにすると開きやすいのですが、このとき蓋の端で缶を持つ左手の人差し指と親指の間をザクっと切ったのです。

要因は3つあります。まず固定する左手の位置が高かったこと。次に缶の蓋が固かったこと。そして蓋をねじったこと。けっこう深くいきました。
「なんと素晴らしい切れ味!」などと喜んでる場合じゃなく急いで止血。


缶詰の種類が気になりますか?トマト缶です。ロングな方の缶詰なのでガシっとつかんで固定してたことも要因に付け加えてもいいかもしれません。
あと、勢いよくやると蓋の裏面に付着したトマト汁が飛び散る可能性があるので力を加減していたことも開けづらく、ねじった要因でもあります。
そう考えるとトマト缶ならではだったかもしれません。
ケガの要因を考えるとどんどんでてきますね。でも今回の場合はプルタブ型でなければ起こりえなかった。
自分のなかで忘れられつつあった「缶切り」の存在を強く認識した出来事になりました。


ついつい翌日パイナップル缶を買って「缶切り」でキコキコ。やっぱこの切れてく感じ、いいなぁ。

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