亀岡の道を車で走っていると、今年はやけに桜が目に付く。気になる。 山を見ると緑の中にあかりを灯したようポツネンとで咲く桜や、わいわい言っている声が聞こえてきそうな桜の集団が目について、なぜか「わわわ、どうしよ、どうしよ」っていう気分になります。
妻に「弁当作って夜桜を見に行こうか」って言ったら「寒いから昼にしよう」って言われました。昼となると行ける日が限られる。自分の都合と桜の都合を考えるとますますそわそわ。散ってしまう~って。桜の見ごろは短かく、うかうかしてると散ってしまう。そして散りだすと妙にさみしくなる。あの桜が散りだしたときのさみしさってなんなんだろう。桜には他の花にはない感情が沸き起こる気がする。
日本には古来より桜をうたった歌がたくさんあります。この季節になると私はいつもこの有名な歌を思い出します。
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
(この世の中に、全く桜というものがなかったなら、春を過ごす人の心はどんなにのどかであることでしょう。)
きっと1000年以上も昔の人も同じような気持ちでいたのでしょうね。桜そのものの美しさももちろんですが、すぐ散ってしまうゆえのそわそわ感が人を桜に引き付けるのかもしれません。
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